猫が賃貸のフローリングに傷をつけてしまった!修繕費用の相場や対策を紹介

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最近ではペット可の賃貸物件が増えており、猫と一緒に暮らしているという方も少なくありません。

賃貸で猫と暮らす場合、心配になるのがフローリングの傷です。猫には爪を研ぐ習性があるため、油断すればフローリングだけではなく、壁や柱に傷をつけてしまうリスクがあります。

万が一傷がついた場合は、退去の際に修繕費用を請求される可能性があるため、傷をつけないための対策を講じることが大切です。

この記事では、ペット可物件の基本的な考え方や猫がフローリングに傷をつけてしまった場合の修繕費用、傷をつけないための対策について詳しく解説します。

ペット可物件の基本的な考え方

ペット可物件の基本的な考え方

ペット可物件は、ペットと暮らすことを想定した物件であることから「猫が傷をつけても問題ないのでは?」と考える方もいます。

この考え方は間違いであり、ペット可物件はあくまで「ペットを飼うことを許可している物件」であって、「ペットを飼うことを考慮している物件」ではありません。

ペット可物件でも、扱い方は一般的な賃貸物件と同じです。猫によってフローリングに傷がついた場合、それはすべて飼い主の責任になります。

ペット可物件だからといって傷や汚れを大目に見てくれるということはなく、傷に伴う修繕費用は基本的に全額借主負担となるケースがほとんどです。

ペット可物件の退去費用の相場

ペット可物件の退去費用の相場は、多くの場合家賃の2~3ヶ月分といわれています。

  • 家賃6万円:約120,000円~180,000円
  • 家賃8万円:約160,000円~240,000円
  • 家賃10万円:約200,000円~300,000円

実際にペット可物件の敷金は、家賃の2~3ヶ月分で設定されているケースが多いです。これは、事前に退去費用が高額になることを見越したうえで設定されている可能性があります。

退去費用は修繕箇所や範囲によって変動するため、必ずしも家賃の2~3ヶ月分に相当する金額がかかるとは限りません。

しかし、ペットを飼っている場合は不確定な要素が多いことから、万が一に備えて最初から高めの設定にしていると考えられます。

ペット不可物件で猫を飼ったらどうなる?

ペット不可物件は、そもそもペットを飼うことを想定していない物件です。

大家・オーナーの承諾なく猫やその他のペットを飼った場合は、契約違反として違約金を請求されるだけではなく、高額な修繕費用を請求される可能性があります。

次の入居者に動物アレルギーがあった場合は大問題へと発展しかねないため、ペットを飼っていることが発覚した場合はフローリングや壁紙はすべて張り替えになります。

また、ペットの臭いが部屋についてしまった場合は、追加でハウスクリーニングと脱臭費用も発生するため、入居時に払った敷金だけでは賄いきれない可能性が高いです。

ペット不可物件で猫を飼った結果、退去時に100万円請求されたというケースもあるため、特別な許可がない限りはペットを飼ってはいけません。

猫がフローリングに傷をつけたときの修繕費用の相場

猫がフローリングに傷をつけたときの修繕費用の相場

猫がフローリングに傷をつけたときにかかる修繕費用は、傷の範囲や修繕範囲によって変動します。一般的にフローリングの修繕費用は、1平方メートルにつき約8,000~15,000円が相場です。

  • 6畳:約80,000円~160,000円
  • 8畳:約110,000円~210,000円
  • 10畳:約140,000円~270,000円

フローリング1枚のみ傷がついている場合、その1枚を交換するだけで済むと考える方もいるかもしれませんが、このようなケースは稀です。

傷がついているフローリングが1枚だけであっても、基本的にすべて張り替えとなります。

理由としては、フローリング1枚のみを新品に交換した場合、既存のフローリングと色が合わず、違和感が生まれるからです。

1箇所の傷でも、結果的に面単位・1室単位で張り替えが行われるケースが多いため、猫を飼う際は細心の注意を払うことが重要です。

猫がフローリングに傷をつけないための対策

猫がフローリングに傷をつけないための対策

爪を研いだり高い場所にジャンプしたりする習性がある猫を賃貸で飼う場合、フローリングの傷は避けられないと思う方も少なくありません。

しかし、しっかり対策を行っていればフローリングの傷を最小限に抑え、退去時の修繕費用を少なくできる可能性があります。

ここでは、猫がフローリングに傷をつけないための対策を紹介します。現在賃貸で猫を飼っている方や今後飼う予定がある方は、ぜひ参考にしてください。

爪をこまめに切る

猫は爪が伸びると、長さを整えるために爪を研ぐ習性があります。

フローリングのように程よく硬い素材は爪研ぎにちょうど良く、油断をすれば猫に爪を研がれ、傷がつく可能性があります。

爪研ぎに限らず、爪が伸びた状態で走ったり飛んだりされれば、それだけで床に傷がついてしまうため、飼い主はこまめに爪を切って長さを調整してあげることが大切です。

専用の爪研ぎを設置する

猫がフローリングで爪を研がないか心配な場合は、専用の爪研ぎを設置するのもおすすめです。

専用の爪研ぎがあれば、猫は心置きなく爪が研げるため、フローリングに傷をつけられるリスクを抑えられます。

ただし、猫が爪研ぎを気に入らなければ使ってもらえないため、数種類設置して様子を見てみると良いでしょう。

カーペットを敷く

フローリングに傷をつけたくない場合は、カーペットを敷いて対策することもできます。

カーペットには正方形や長方形、大きなものや小さいものなど、多種多様な形があるため、部屋の形に合わせて柔軟に選ぶことが可能です。

フローリング前面をカバーする場合は価格がやや高くなりますが、カーペットは程よい弾力性と滑りにくさがあるため、猫の脚にも優しいメリットがあります。

クッションフロアを貼る

フローリング前面を猫の爪から守りたい場合は、好きなサイズにカットして貼り付けられるクッションフロアがおすすめです。

ビニール素材のものであれば爪が引っかかりにくく、汚れの手入れがしやすいため、猫を飼っている家庭に最適です。

クッション性に優れ、価格も比較的安いため、自分で作業することが苦ではない方であれば、導入してみるのも良いでしょう。

フロアタイルを貼る

部屋のなかをおしゃれにレイアウトしつつ、フローリングを傷から守りたい場合は、フロアタイルがおすすめです。

フロアタイルは細かく並べることができ、任意の場所に必要な枚数だけ貼り付けることが可能です。

耐久性に優れており、一度設置すれば長持ちするため、猫の爪が引っかかったり高所に飛び移ったりしてもフローリングを傷つける心配がありません。

ペット対応のワックスを塗る

フローリングを傷から守りたい、またはすでにできた傷を目立たなくしたい場合は、ペット対応のワックスを塗ることも効果的です。

ペット対応のワックスは滑りにくく、傷にも強いことが特徴であり、猫の爪による傷を防止できる可能性があります。

ただし、ペット対応のワックスは一般的なフローリング用ワックスとは性質が異なるため、事前に大家・オーナーもしくは管理会社の許可を得てから塗るようにしましょう。

まとめ

この記事では、猫が賃貸のフローリングに傷をつけてしまったときの修繕費用や対策について解説しました。

猫によって賃貸のフローリングに傷がついてしまった場合は、退去時に修繕費用が請求される可能性があります。

入居時に敷金を払っている場合は、そのなかから費用が賄われますが、傷の程度によっては追加で請求される可能性があるため、入居時から傷対策をしておくことが大切です。

現在賃貸で猫を飼っている方や今後飼う予定がある方は、ぜひこの記事を参考にして傷対策をしてみてください。